<第1回>「ノリオは何やってんの?」と選手からブーイング
12年ロンドン五輪本大会の1カ月前、代表メンバー18人が発表された。
代表入りしたFWに対して「いくら監督のお気に入りだから仕方ないとはいえ……。ミエミエの情実メンバー入り!」と非難する声が上がった。
「11年ドイツW杯・準々決勝で優勝候補のホスト国ドイツと対戦し、俊足スーパーサブとして代表入りしたFW丸山桂里奈(28=当時)が、延長後半に決勝点となるゴールを決めた。その功績は大だが、彼女自身、もともとピークを過ぎていた選手で、ドイツ戦のゴールは出来過ぎ以外の何モノでもない。W杯の後、大手芸能事務所ホリプロと契約。周囲は『長距離走など練習嫌いでハデなことが大好き。芸能活動がお似合い』と代表から引退すると思っていた。ところが、まさかのロンドン五輪メンバー入り。チーム内で一気に佐々木監督への信頼感が消えうせてしまった」(前出のジャーナリスト)
丸山は「ノリオ・チルドレン」と代表チーム内で呼ばれていたが、今予選メンバーにも同じような選手がいた。
19歳で初代表入り(10年1月)したFW高瀬愛実(25)は、なでしこ独特のパスサッカーになかなかなじめず、ロンドン五輪の翌13年以降、国際Aマッチ31試合に出場しながら4得点。今予選は3戦目・中国戦の後半42分に大会初投入されたが、ボールに触る回数もほとんどなく、パワープレー要員としての役割はまるで果たせなかった。