澤引退の影響は? INAC神戸会長語る「なでしこ」の課題
29日から3月9日まで大阪で女子サッカー・リオ五輪アジア最終予選が開催される。なでしこは11年W杯優勝、15年W杯準優勝の実績を引っ提げ、五輪4大会連続出場を狙っているが、アジア出場枠は「2」と狭き門だし、レジェンド澤穂希(37)が引退。厳しい戦いが予想される。澤が所属していたINAC神戸の文弘宣会長(65)に聞いた。
――アジア最終予選に澤選手はいません。なでしこは、リオ五輪に出場できるのでしょうか?
「どんなアスリートにも引退の日は訪れます。澤さんとて例外ではありません。偉大な選手がピッチからいなくなる。残された選手にとって大きな痛手ではありますが、なでしこの選手は『澤さんがいない』ことを冷静に受け止め、相応の覚悟を持って懸命に戦ってくれるでしょう。必ずリオ五輪への切符を手にしてくれると確信しています」
――もともとアジアは強豪がそろい、最終予選の5カ国(豪州=29日、韓国=3月2日、中国=4日、ベトナム=7日、北朝鮮=9日)も確実にレベルアップしています。
「最終予選出場国は、いずれも着実に強化を進めており、手ごわいチームばかりです。しかしながら、なでしこは11年、15年のW杯で素晴らしい成績を収め、12年ロンドン五輪では見事に銀メダルを獲得しました。この世界トップレベルで〈積み重ねた5年間〉は、なでしこにとって大きな財産となっています。なでしこの底力を信じ、応援したいと思っています」