猛打で初の甲子園 藤枝明誠は静岡高1強時代に風穴あけた
昨夏2回戦、昨秋中部地区決勝、今春準決勝でいずれも敗れた静岡に、この夏の準決勝で雪辱したのが藤枝明誠(静岡)だ。プロ注目左腕・池谷をKOし、14―6で天敵を撃破した。
スピードボール対策として、130キロに設定したマシンを通常より5メートル以上も打者寄りに置き、ガンガン打ちまくった。体感速度が150キロの速球を克服する練習が奏功した。
決勝も日大三島の好左腕・海野を攻略。静岡戦の23安打に続き、20安打を浴びせ、打ち勝った。決勝での23得点は大会史上最多。圧倒的な打撃力で甲子園初出場を決めた。
2011年に静清を初のセンバツ出場に導いた光岡孝監督(39)が13年秋に就任。入学時は上手投げだったエースの久保田蒼布(3年)は、監督のアドバイスでサイドに転向し、才能が開花した。130キロ前後のキレのいい直球とスライダーが武器。昨冬、静岡県選抜としてオーストラリア遠征で好投し、名を上げた。早実の清宮らとともにU―18高校日本代表の第1次候補30人に選出されている。ただ、打つだけのチームではないのだ。