進学でもプロでもない 早実清宮の進路に“第3の選択肢”
「これで進路はいよいよ混沌としてきましたね」
こう言うのは、早実の清宮幸太郎を担当するプロ球団のスカウトだ。
30日、西東京大会決勝で早実が東海大菅生に敗退。高校生活最後の夏に甲子園への切符を逃したことは、清宮の今後の進路に大きく影響すると言うのだ。
「清宮が今夏の甲子園で大暴れすれば、おのずと『日本のプロ野球に進むのが当然』という機運が生まれる。世論の後押しが強くなり、プロ入りは既定路線になっていく。即プロに行かざるを得ない空気になります。大学進学やメジャーリーグに行くという話は自然と吹き飛ばされてしまうでしょう。けれども、それができなかったのだから、話は変わってきますよ」
たとえば、清原和博、松井秀喜、松坂大輔、田中将大、ダルビッシュ有らがプロ入り前からスターとして注目を浴び、当たり前のようにプロ入りしたのは、最後の夏に甲子園で活躍したことが大きかった。清宮はしかし、そうではない。
試合後の本人は報道陣に囲まれると、目を真っ赤に腫らし、涙まで流してこう言った。