ソフトB守備支える今宮 グラブに年間200万円のこだわり
ソフトバンクの3連勝で始まった日本シリーズ。そのまま「4タテ」で終わるかと思われたが、ディフェンス面のほころびが流れを変えた。
初黒星を喫した第4戦では、五十嵐、摂津のリリーフ陣が2回で4失点。第5戦では、モイネロが筒香と宮崎に連打を浴び、二塁手・明石のエラーが決勝点になった。
12球団最少のチーム失策数38を誇り、投手を含めたディフェンス力に定評のあるソフトバンクの「らしくない」流れ。これを断ち切るのもまた、守備か。キーマンとなりそうなのが今宮健太(26)だ。4戦目には三塁方向の邪飛をエキサイティングシートに飛び込みながらスーパーキャッチ。軽いムチ打ちをおして翌日もフル出場した。
■サンプルは他選手の4倍以上
ファインプレーを支えるグラブには人一倍のこだわりがある。スラッガー、ミズノを経て昨季からアンダーアーマー社と契約。手のひらが小さい今宮は、捕球の範囲を広くするため、極端に浅くはめることにこだわる。しかし、浅すぎると「マド」(甲側の指が見える部分)から指が出てしまうためマドを狭くし、「指マタ」(中指と薬指の仕切り)を長くしてグラブが外れないよう独自の工夫をしている。さらに、和牛の革を使うことで柔らかさとホールド感をキープ。グラブの先端まで力が伝わるように改良した。