秀岳館・鍛治舎前監督は公立校でも「名将」になれるか?
そのやり方には批判も多かった。
来夏の甲子園記念大会出場を目指し、母校の県岐阜商野球部監督に就任すると報じられた鍛治舎巧氏(66)。
25日、日刊ゲンダイの取材に「学校、OB会の総意として監督をお願いしたい、とお話を受けた」と認めた名将は、早大卒業後に選手、指導者として社会人野球で活躍。
2014年に「パナソニック専務」の肩書を捨てて熊本・秀岳館の野球部監督に転じるや、瞬く間に全国有数の強豪校に育て上げた。
しかし、監督として初の甲子園出場となった16年センバツは、ベンチ入りメンバー18人のうち、熊本出身選手はゼロ。ベスト4入りする快進撃を演じたものの、地元には冷ややかな視線も少なくなかった。
「今夏を含めた計4度の甲子園出場で、熊本出身選手は1人だけ。指導力、戦術に長けているのは確かでも、それも全国から有望選手をかき集めた戦力があってこそ。甲子園4強入り3度の実績を残しながら、そんな批判がついて回った。自身が監督を務めた中学硬式野球の強豪、大阪の『オール枚方ボーイズ』の選手をごっそり熊本に野球留学させた強化策は、私立だからこそ可能だったのであって、今度は公立校。スカウトには限界がある。有望選手を岐阜に引っ越しさせるなんてことまでやるのか、どう野球部を強化するのか見ものだね」