ソフトB城島氏を直撃 けむに巻いた古巣復帰を決めた理由

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この世界は縁

 ――そもそも、なぜこれまで復帰を断っていたのですか。

「タイミングですよね。僕は小さいころから野球中心の生活だった。野球しかしたことない。そういう人が引退してすぐに指導者になるというのもひとつの手だけど、やはり、自分の日常にありふれた野球から遠ざかるのも必要なんじゃないかと。中からではなく、外から野球を見る期間も必要。野球に対してフレッシュな考え方になる時間というのが、僕には必要だったんです」

 ――球界に戻りたくなかったわけではない、と。

「この世界は縁なんですよ。戻りたいから戻れるわけじゃない。タイミングです。時間をつくったばかりに戻れないなら、仕方ないとは思っていました」

 ――そういえば、キャンプ初日にジーンズ姿で球場入りして王球団会長に怒られましたが……。

「あっはっは」

■日本は平和だなぁ

 ――それだけでスポーツ紙の1面になった。改めて、自身の影響力などを感じていませんか。

「なんかもうねえ。それが何なのかわかりませんけど、ありがたい話で……。日本は平和だなぁと。『会長、日本は平和ですねえ』と話した覚えはあります(笑い)。まあ、会長付特別アドバイザーが、キャンプ初日に会長に怒られるというね。会長79歳ですよ。僕は43歳。そう怒られないですよ!(笑い) 世の中の43歳、あんまり怒られてないと思うんですよ。それが15年ぶりに帰ってきて、初日に怒られる。まあ、僕のことを昔から知ってる人は『よう怒られるやっちゃなあ』という印象でしょうね。僕らしいんじゃないですか、あっはっは」

 ――確かに服装で怒られる43歳は、なかなかいないかもしれません。

「そうでしょう。僕を知っている人は2日目もジーパンで来るんじゃないかと期待していましたけどね。さすがに会長をそんな怒らせるわけにはいかないから、今はおとなしくしてます」

  ◇  ◇  ◇ 

 次回は「会長付アドバイザー」の役割について。王球団会長からの要望を明かす中で、現役時代の人知れぬ苦悩を振り返り意外なことを口にした。 =つづく

(聞き手=阿川大/日刊ゲンダイ)

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