大相撲無観客3月場所 序盤に垂涎の取組ギッシリ“真の狙い”
2日目までの取組が本場所直前に発表されるのは通常通り。上記の取組は番付を考えれば、いずれも序盤、あるいは前半で実現するであろうものばかり。それでも、事前に明かされる中にこうも“詰め込む”のは何か狙いがあるのか。
ある親方は「ひとつはファンサービスや話題性でしょう」と言う。
「今場所、ファンはテレビ、ネット観戦が主になる。少しでも楽しんでもらおうという審判部の計らいだと思う。でも、一番重要なのは力士に発奮を促すこと。史上初の無観客開催に困惑している者は多く、『序盤は様子見で……』なんて考えている力士もいるだろう。そこで、当人たちが発奮せざるを得ない取組を序盤に組めば、そんなことも言ってられなくなりますからね」
興味深い取組はまだまだある。初日の照強vs石浦は120キロと110キロの軽量級対決。同じく初日の竜電vs阿炎は、去年の名古屋場所(7月)で同時に新小結に昇進したライバルだ。昨年、阿炎がSNSへの不謹慎投稿で炎上した際は、本来出演するはずだったバラエティー番組に竜電が阿炎の代打で登場した。
無観客でも熱い戦いが繰り広げられそうだ。