スペイン指揮官の秘蔵っ子GKとフランス生まれの変わり種CB
スペイン(2)守備力
カタールW杯欧州予選B組を1位(6勝1分け1敗)で通過。8試合を5失点で切り抜けたDF陣の強固な最終ラインを突破し、2021年欧州選手権から正GKに抜擢された守護神ウナイ・シモン(24)の牙城を破るのは容易ではない。
18年夏に就任したルイス・エンリケ監督(51)が、まず手を付けたのが「若手GKの抜擢」だった。20年には当時23歳のウナイ・シモンを代表初招集。翌21年の欧州選手権のレギュラーを任せ、それまでスペインのゴールマウスを守っていたデ・ヘア(31=マンチェスター・ユナイテッド)を第2GKに格下げした。
「身長190センチで手足が長く、至近距離からのシュートへのセービングの鋭さ、確かさには定評がある。GKには不可欠な資質だが常に落ち着き払ってプレーすることができ、それが守備全体の安定感につながっている」(元サッカーダイジェスト編集長・六川亨氏)
指揮官は3月下旬の親善試合にデ・ヘアを招集せず、ロベルト・サンチェス(24=ブライトン)に加えてラヤ(26=ブレントフォード)を初招集。デ・ヘアを招集外とすることで秘蔵っ子ウナイ・シモンに対する信頼感の厚さをチーム内外に強烈にアピールした。