早くも31本塁打の大谷に「2年前のトラウマ」…本塁打王の足枷になりそうな球宴とチームの失速
大谷翔平(28=エンゼルス)には、2年前の球宴のトラウマが間違いなくある。
球宴前日のホームランダービーに出場。1回戦で敗れたとはいえ、4分間、フルスイングを続けて28本塁打。終了後、両膝に手を置いて、肩で息をするシーンは見ていて痛々しかった。そして球宴には「1番・投手・指名打者」のリアル二刀流で出場した。球宴での疲労がたたって、本塁打率が半減するなど後半戦は失速。結果として本塁打王のタイトルを逃すことになった。
2年続けて投打で選出された昨年の球宴で、前日の本塁打競争と投手としての出場を辞退したのは前年の失速が原因といわれる。そして今年の球宴も3年連続で投打で選出された。本塁打競争はすでに辞退したという情報がある一方、投手としての出場は微妙だ。
■MLBやFOXのプレッシャー
現地特派員がこう言った。
「大谷の前半戦最後の登板は4日(日本時間5日)のパドレス戦、球宴明けは14日(同15日)からのアストロズ戦になる見通しです。11日(同12日)の球宴まで中6日と十分な間隔はあるものの、アストロズとの初戦に投げるとすると中2日になる。昨年、球宴の登板を辞退したのは同様に中2日だったから。今回は前回登板で割れた右手中指の爪を悪化させたこともある。
本音を言えば投げる方はパスしたいでしょうけど、投打で昨年以上の注目を浴びているだけにMLBや球宴を中継するFOXの大谷へのプレッシャーは相当なもの。FOXは22年から28年まで球宴を含めて7年約7400億円という莫大な放映権料をつぎ込んでいますからね。球宴の登板はおそらく1イニングでしょうし、2年続けて周囲のプレッシャーをはねのけてノーと言えるのかどうか……」
投打の二刀流での出場になれば、肉体的ダメージは避けられない。仮にMLBやFOXからの“圧力”を振り切って打者だけの出場になったとしても、今季の注目度は昨年の比ではない。
本塁打(31)と打点(68)はメジャートップ、奪三振(127)はメジャー3位。投打の二刀流が球宴の最大の目玉だけに、ファンが納得しないかもしれない。そうなれば精神面で打撃を受けることになる。