【卓球・女子団体】ほぼ確実に迎える中国との決勝は苦戦必至…勝敗を左右するオーダーの組み方
【女子団体】
日本は第2シードで中国とは決勝まで対戦しない。それまでに敗退する可能性は極めて低い。
ただ、注意すべきはインドです。2月の世界選手権でインドはWR155位と49位の選手が中国の孫と王芸迪(当時WR2位)を破り金星目前だった。4月のサウジの大会でも、同39位の選手が王曼昱(25)に3-1で勝った。インド選手はラケットの片面にだけ「粒高」や「アンチスピン」といった回転がかからないラバーを貼る異質ラバースタイル。慣れていなければ中国選手でも足下をすくわれます。日本女子には比較的このスタイルの選手が多く慣れているはずなので、大きな心配はしていませんが懸念は残ります。
最大の見どころは決勝で中国とどう戦うか。
オーダーの組み方が重要です。エース孫の実力は図抜けている。5戦(ダブルス1試合、シングルス4試合)のうち、孫に2勝されると、それ以外の試合で3勝しなければならない。今回の団体に出場する中国選手に左利きはいませんが、日本は左の早田をダブルスに起用すれば右利きとプレー位置が重ならないのでやや有利。ペアを組むのは長身(167センチ)で卓球台から離れてプレーする早田と前後でもプレー位置が重ならない平野でしょう。平野は張本より台に近いためです。
早田をダブルスに出すと、シングルス起用は1回。そこで孫と当たる確率は50%です。一方、早田をシングルスに2回出すと、1回は必ず孫とぶつかってかなり厳しくなる。ダブルスを「早田・平野」組で1勝、シングルスで早田が孫以外から1勝し、平野か張本でシングルス1勝といきたい。現在の「世界3強」を破るのは正直厳しいが、若い張本が奇跡的な急成長を遂げ、早田、平野が新戦術で相手を困惑させ、歴史的勝利をみたい。(【卓球・混合複&男子単編】につづく)