週末オススメ本ミシュラン
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「バカじゃねえのか、安倍晋三は」と言いたくなる
「バカじゃねえのか、この国は」 骨なしクラゲの星浩でなく、物申すジャーナリストの岸井成格がアンカーを務めていた今年の3月8日のTBS「NEWS23」で、福島県の農民、樽川和也が、こう憤怒の声を…
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人間の悪意がどのようにうまれるかがよくわかる
残念ながら、人間には性悪なところがある。しかし、学校教育のみならず会社や役所での教育は、性善説で組み立てられている。それだから、われわれは悪に直面したとき、過剰に傷ついたり、折れてしまったりする傾向…
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なぜ、安倍首相は右翼なのに米国に従順なのかよく分かる
海外メディアはしばしば、安倍総理のことを、ライト・ウイング・ポリティシャン、すなわち右翼の政治家と評している。確かにタカ派の団体からの支持は厚いし、憲法改正の姿勢も鮮明にしているから、右翼と言えない…
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著者だけが知るロッキード事件の真実
ロッキード事件で逮捕されるべきは田中角栄ではなかった。当時、衆議院議長前尾繁三郎の秘書をしていた著者はそう断言して、逮捕を免れた者の存在を明らかにしていく。その過程はまことにスリリングでドラマチック…
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食品に安さを求める消費者側にも問題
食品加工の現場を知り尽くした著者による、外食やスーパーの食品に潜むカラクリをまとめた一冊。本書を読むと、もう外食をしたくなくなり、スーパーに並ぶ数々の食品に対しても疑惑の目を持ってしまい、もはや今の…
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面倒を避ける傾向が強くて社会的不適応を起こしてしまう人たち
最近、人付き合いの苦手な人が増えているように思える。その中に少なからず回避性パーソナリティ障害の人がいる。こういう人は無意識のうちに面倒な問題を避けようとする傾向が強いために社会的不適応を起こしてし…
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「日本はまだ米軍の占領下」は真実だった
日本はいまだに米軍の占領下にある。本書を一言で要約すると、そうなる。「そんなバカな」と思われるかもしれないが、著者はきちんと証拠を示しながら丁寧に論証しているから、これは事実だ。 正直言って…
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母の学会入信を告白した後の著者の舌鋒の激しさ
主に本紙の連載コラムをまとめたこの本に「おふくろを救ってくれた創価学会の会員に問いたい」という一節がある。2014年7月2日付で書かれたものだ。 「公明党の国会議員諸氏に問う。あなた方はいった…
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ネットを炎上させているのはたった1.5%という客観的調査
ネットの「炎上」はもはや日常的過ぎた感はあるものの、この現象については、「暇な人が憂さ晴らしをしている」といった、あくまでも推論の域を出ない形で、炎上させる人の人物像は語られてきた。また、「炎上させ…
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中国政府はウイグル・イスラムを封じ込めるか
宮家邦彦氏(キヤノングローバル戦略研究所研究主幹)は、元外務省のキャリア官僚だ。宮家氏は、外務省でアラブ・スクール(アラビア語を研修し、対中東外交に従事することが多い外交官の語学閥)に属していたが、…
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マイナス金利の「俗論」をばさばさ斬り捨てる
今年1月に日銀が導入したマイナス金利政策は、これまでになかった取り組みだったので、さまざまな誤解や憶測を生んでいる。そうした「俗論」を、ばさばさと斬り捨てていくのが、本書のスタイルだ。 例え…
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反ファッショからファッショに転換した公明党
1975年7月8日の「読売新聞」夕刊に大きく「共産・公明が“歴史的和解”」という記事が載った。「反ファッショで連携」とある。作家の松本清張の仲介で、創価学会と共産党は前年の12月28日に共存を謳った…
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やっぱり住む場所で人生変わるのだ
昨今「地方創生」やら「移住ブーム」などと言われることもあるが、人が集まる「東京」のパワーの強さについて「田舎者が書いた都市礼賛本」である(あとがきより)。著者は石川県出身で、現在東京在住。 …
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恐ろしいが、ちょっと安心するクライマックス
2030年の日本では、少子化が著しく進行している。それだけでなく、自殺者が爆発的に増えている。それは、ある生物学者が2020年に、〈二〇〇〇年以降に生まれた若者の寿命は四十歳までもたないかもしれない…
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やっぱり郵政民営化は郵政私物化であり、郵政米営化だった
郵政民営化から10年が経過した。小泉構造改革の本丸と言われ、当時の御用学者たちは、郵政民営化によって日本経済にバラ色の未来がやってくると口を揃えた。 ところが、日本経済に何の効果もないどころ…
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公平や中立を振りかざす者は権力のまわし者だ
今年は水俣病公式確認から60年である。それに最も功績があり、国際的にも著名な原田正純は、国立の熊本大学では65歳でやめるまで助教授だった。国に逆らったとして教授にしなかったのである。 それど…
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男が読んでも「ヤッベー」と感情が揺れる怪書
ウェブサイト「東京カレンダー」の連載時、一部の層の人々を興奮させた連載の書籍化である。一体何が熱狂させたのかといえば、「書いてるのはオッサン」といった評価があり、ステレオタイプなハイセンス東京都会生…
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1人の勇気ある行動が社会を変えることもある
2015年と2085年の時空を超えて描かれた傑作だ。「週刊文春」に連載時に起きた都議会のセクハラ野次事件、パキスタンのマララさんのノーベル平和賞受賞、香港の雨傘革命などを作品に巧みに取り込んでいる。…
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がんになった時どう対処するか考え方が変わった
国民の2人に1人がかかると言われるがんは、ある意味で最も身近にある病気だ。そのがん治療の世界で、「がんと闘うな」と言い続けている近藤誠医師は、特異な存在だ。その近藤誠医師の最新著が「がん患者よ、近藤…
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著者が「忘れられない」という安倍首相の冷たい言葉
「拉致問題を追い風にして総理大臣にまで上り詰めた」安倍晋三に対して、「北朝鮮による拉致被害者家族会」の事務局長だった蓮池透が挑戦状を叩きつけた。 安倍が拉致問題でがんばったというのは神話であり…