「恥ずかしい」首相の原点がわかるエピソードに納得
「安倍晋三 沈黙の仮面」野上忠興著/小学館
昨年の秋、安倍首相の母校である成蹊大学法学部政治学科の後輩のブログが評判を呼んだ。後輩一同は安倍の「安全保障関連法案における、学問を愚弄し、民主主義を否定する態度に怒りを覚え、また政治学を学んだとはにわかに信じがたい無知さに同窓生として恥ずかしさを禁じえ」ないというのである。
そして、安倍に問いかける。
就職活動の際、自己紹介で母校の名前を答えると、
「ああ、安倍晋三のね」
と冷笑されるということを知っているか、と。
その冷笑に含まれている意味を考えてほしい、と後輩は訴えている。
しかし、真っ赤なアルファロメオで通学し、アーチェリー部に所属しながら雀荘に通うという学生時代を過ごした安倍には生涯それはわからないだろう。
「あなたは成蹊大学の誇りなどではなく、ただその無知で不遜な振る舞いによって、私たちの大学の名誉と伝統に泥を塗っている」と、その後輩は追撃している。