今日の新刊
-
「贋品」浅沢英著
「贋品」浅沢英著 佐村隆は画商だった父の知人だと称する山井青藍という男から、贋作づくりの話をもちかけられた。佐村は実家の土地も家も処分したが、借金の抵当に入っていたため手元に残ったのは、山井に…
-
「奄美でハブを40年研究してきました。」服部正策著
「奄美でハブを40年研究してきました。」服部正策著 ハブは環境適応能力が高く、砂浜や畑などだけでなく家の中にも入ってくるので就寝中にかまれる人も少なくない。世界の毒蛇の中ではハブは下から10番…
-
「『人生の地図』のつくり方」橋本努著
「『人生の地図』のつくり方」橋本努著 一般的に「やりたいこと」は①自分に「できること」、②自分が「したいこと」、③自分が「価値ある」と思うことが重なる領域にある。だが、自分の能力や動機、価値観…
-
「パチンコの歴史」溝上憲文著
「パチンコの歴史」溝上憲文著 昭和58年、3年前には約9600店だった全国のパチンコ店が約1万2000店に急増した。 ブームの火付け役となったのはフィーバー機と羽根物と呼ばれるヒコーキ…
-
「それは令和のことでした、」歌野晶午著
「それは令和のことでした、」歌野晶午著 船橋和世は変わり者だった。息子の太郎に、「太郎」という名は「世間の偏見をはかるためのリトマス試験紙よ」と言って、わざわざ古風に名付けた。そのうえ、フリル…
-
「数学の世界史」加藤文元著
「数学の世界史」加藤文元著 タネから芽が出る瞬間が物事の始まりなら、割り算こそが数学の始まりだと著者は考える。 例えば16を7で割ると、①16÷7=2余り2、または②2.2857……と…
-
「しをかくうま」九段理江著
「しをかくうま」九段理江著 「わたし」はテレビで競馬の実況放送を担当している。人生のスタートはテレビで放映されていた日本ダービーだった。そのときの競馬場の芝生の匂いや、空気を震わす10万人の歓声…
-
「アルプス席の母」早見和真著
「アルプス席の母」早見和真著 甲子園球場のアルプス席にいた秋山菜々子は、「航太郎くん、出てくんで!」と言われて我に返った。延長十一回の表。4対4だ。 背番号「18」の航太郎が「伝令」と…
-
「老いを楽しむ人生の言葉」和田秀樹著
「老いを楽しむ人生の言葉」和田秀樹著 人に嫌われると、介護が必要になっても周囲の人に助けてもらえないのではないか。そう考えて、周囲と仲良くしなくてはとする人が多いが、介護保険制度があるので誰で…
-
「アメリカ映画の文化副読本」渡辺将人著
「アメリカ映画の文化副読本」渡辺将人著 映画の舞台がどこであるかは、メッセージを際立たせるうえで欠かせない重要な要素である。「グッド・ウィル・ハンティング 旅立ち」の舞台はアイルランド系労働者…
-
「〈本の姫〉は謳う」多崎礼著
「〈本の姫〉は謳う」多崎礼著 2つの月に照らされた砂大地。少年アンガスは砂丘からすべり落ちた。「私はここだ!」という声をたよりに斜面に埋もれた本を拾い上げた。砂を払い落とすと「乱暴に扱うな」と…
-
「彷徨う者たち」中山七里著
「彷徨う者たち」中山七里著 2018年8月、南三陸町は東日本大震災と津波で壊滅状態となり、瓦礫の撤去作業により町はほとんど更地となっていた。被災者の災害公営住宅ヘの移転が進み仮設住宅の解体工事…
-
「中野のお父さんと五つの謎」北村薫著
「中野のお父さんと五つの謎」北村薫著 雑誌「小説文宝」の編集者、田川美希は、夏目漱石が「アイ・ラブ・ユー」を「月が奇麗ですね」と訳したというエピソードに、同僚の手塚が疑問を感じていることを知っ…
-
「あまカラ食い道楽」谷崎潤一郎ほか著
「あまカラ食い道楽」谷崎潤一郎ほか著 日本語訳で西洋文学を味わうように、もって生まれた味覚では西洋の西洋料理を味わい切れず、日本の西洋料理のほうが舌に合っているような気がする。 私は胃…
-
「ブラック・ショーマンと覚醒する女たち」東野圭吾著
「ブラック・ショーマンと覚醒する女たち」東野圭吾著 隠れ家のようなバー「トラップハンド」で、美菜は婚活サイトで知り合った清川とブルーハワイを飲んでいた。ITビジネスをやっているという清川は、ハ…
-
「生活はクラシック音楽でできている」渋谷ゆう子著
「生活はクラシック音楽でできている」渋谷ゆう子著 学生時代と違って、大人になるとクラシックのコンサートなどに行く人は少ない。だが、日本ではカフェや美容院などさまざまな場でBGMとしてクラシック…
-
「ミステリ・ライブラリ・インヴェスティゲーション」川出正樹著
「ミステリ・ライブラリ・インヴェスティゲーション」川出正樹著 日本で紹介された翻訳ミステリーの双書、全集の数は、戦後78年間で100近くにのぼる。 1953年から刊行されている早川書房…
-
「四重奏」逸木裕著
「四重奏」逸木裕著 チェリストの坂下英紀は鵜崎四重奏団のチェリスト募集要項の書類を手に取った。募集の経緯を読んで胸の奥がカッと熱くなった。「団員・黛由佳の逝去に伴う欠員の補充」と書かれている。…
-
「きこえる」道尾秀介著
「きこえる」道尾秀介著 関ヶ原良美が経営しているライブハウスで夕紀乃が歌っていた「朝が来ますように」のCDを聴いていたとき、「……てください」と言う夕紀乃の声が聞こえた。そんなはずはない、この…
-
「ギケイキ3」町田康著
「ギケイキ3」町田康著 頼朝は、義経の恋人だった静の舞など見たくなかった。だが日照りのときに静が舞うと龍が現れ、雷雨が降ったという話を聞き、静に舞わせることを命じた。工藤祐経の妻は、頼朝に見せ…