プロ野球人物研究 対岸のヤジ
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中日・岩瀬ほどの大投手がMVPに一度も選ばれなかった意外
西武・松井稼頭央、広島・新井貴浩、巨人・杉内俊哉、中日・荒木雅博ら、今季も多くの名選手が現役を引退した。中でも中日の大クローザー・岩瀬仁紀の引退は個人的に感慨深いものがある。私は虎党だから、クローザ…
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3度目の巨人監督に 正真正銘の「原野球」が見られるのか
原辰徳新監督の就任に伴い、巨人の来季コーチ陣が発表された。ざっと顔触れを見渡したところ、過去2度の原巨人とは少し異なる印象を受けた。打撃総合コーチの吉村禎章にしろ、投手総合コーチの宮本和知にしろ、そ…
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吉田輝星1位指名 目を見張る日ハムのアイドルコレクション
日本ハムは本当にすごい。先日のドラフト会議を受けて、私はうならざるを得なかった。1位で大阪桐蔭の根尾昂を抽選で外したものの、外れ1位で金足農の吉田輝星を一本釣り。その年で最も評価が高い選手を指名する…
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阪神に時間がなくて良かった 矢野監督就任はベストな選択
阪神に矢野燿大新監督が誕生した。金本知憲前監督の電撃解任をめぐるドタバタ劇も、これで一応の決着がついた。球団としてはドラフト会議に間に合って良かった、そんな心境ではないか。 もちろん、今回露…
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阪神金本監督には普通の新米監督に適用されない評価基準が
巨人・高橋由伸監督に続いて、阪神・金本知憲監督も辞任することになった。当初は最下位の責任を取って自ら辞任を申し出たという報道だったが、以降に一部マスコミが「実は事実上の解任だった」などと報じたことで…
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“つなぎ監督”も知名度優先 巨人監督人事は恐ろしく偏狭だ
巨人・高橋由伸監督が今季限りで辞任することが発表された。在任中の3年間、いずれも優勝を逃したことへの責任を取って辞めたい、と本人が申し出たのだという。 この3年間の高橋監督については、そもそ…
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半端なCS進出より喜ばしい 阪神エースと4番の若虎成長物語
なんだかんだ言っても、この男が活躍すれば虎党の私としては望外の喜びだ。9月29日の対中日戦で2年ぶりの完封勝利を挙げた藤浪晋太郎。たった一度の快投で浮かれるのは気が早いと自戒しつつも、藤浪に関しては…
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もう不毛な忖度は不要に プロOBの野球評論に新たな道が
テレビを主戦場とする野球評論家は、プロ野球選手のセカンドキャリアとしては代表的な仕事のひとつだ。しかし、この道での成功とは、すなわちテレビ局にとって使い勝手の良い存在になるという側面もあるため、本来…
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「悔いはない」村田修一の引退スピーチに感じた後悔の念
村田修一の引退スピーチの言葉はなんとも感慨深いものがあった。 まずは最終所属先であるBCリーグ栃木への感謝から始まり、そこからファンや両親、妻、息子たちへの思いを述べ、終盤に「未練がないと言…
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引退試合は行わず 広島・新井の決断が他選手に及ぼす影響
広島の大ベテラン・新井貴浩が今季限りでの現役引退を発表した。プロ20年目、41歳。大卒ドラフト6位からの叩き上げで大成し、気付けば通算2000安打や300本塁打、1000打点などの大記録を打ち立てて…
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甲子園観戦で騒然 清原が野球に携わるのは甘さではない
去る8月下旬、あの清原和博氏が甲子園に現れた。夏の高校野球全国大会の決勝戦を某雑誌の企画で観戦したわけだ。 同大会は第100回記念大会であったから、周辺では過去の名場面を振り返る企画がいくつ…
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ワイドショーに閉口…金足農・吉田輝星“礼賛”一色の危うさ
今夏の甲子園を沸かせた金足農業高(秋田)のエース・吉田輝星投手についての礼賛報道が過熱の一途をたどっている。 確かに、同大会は日本人が古くから高校野球に求めてきた類型的なドラマツルギーを見事…
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阪神・藤川の復活はトミー・ジョン手術のモデルケースになるのでは
今季ここまでのセ・リーグは、早くもマジックがともった広島の独走状態である。よって私の注目は2位以下のCS争いよりも選手それぞれの個人成績に移っているのだが、中でも阪神・藤川球児の際立った好成績がやけ…
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高校球児の気持ちを尊重するのはプレーヤーズファーストか
その昔、プロ格闘技の仕事に少し関わったことがある。普段の私は「作家」という大ざっぱかつ大層な肩書を羞恥に耐えつつ使用しているが、それはもちろん便宜上のことである。その内実は小説家、エッセイスト(雑文…
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虎党として思う 阪神はいっそ最下位に終わったほうがいい
現在、阪神タイガースは極めて深刻な問題を抱えている。生え抜きの若手育成を中心とする大改革を目指していた金本知憲監督の就任3年目。そろそろ一定の結果を求められる時期だが、チームの順位はともかく、若手育…
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甲子園問題の識者としてプロ野球OBは最もふさわしくない
連日の炎暑酷暑による熱中症などが社会問題になる中、昨今の球界では毎年8月に開催される夏の高校野球・甲子園大会の是非が議論の対象となっている。最高気温40度に達することもある炎天下の日中に、体力消耗が…
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関西マスコミの金本阪神“応援激励”一辺倒に強烈な違和感
スポーツ新聞の関西版は、そのほとんどが阪神中心の報道をする。 中でも特に阪神寄りといえば、デイリースポーツが昔から有名だが、実際はそれ以外のスポーツ紙も1面を阪神ネタで飾ることが多い(報知…
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パの4番はなぜ中田翔? オールスター第1戦での違和感
プロ野球・オールスターの様相は本当に変わった。今は交流戦があるため、リーグの垣根を越えた「夢の対決」に説得力を感じなくなり、各チームのスターが同じベンチに居並ぶ光景も国際試合で見慣れてしまった。 …
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元G柿沢が窃盗で逮捕 プロ野球選手の不祥事“問題の深層”
元巨人の柿沢貴裕外野手が同僚の野球用具を盗み、中古買い取り専門店に売却していたとして同球団から契約を解除され、8日に窃盗容疑で逮捕された。一部報道によると、同外野手の推定年俸は500万円だが、高級…
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大騒動の審判の誤審問題で決して忘れてはならないこと
このところ、誤審問題が相次いでいる。中でも大きな注目を集めたのが、6月22日のオリックス対ソフトバンク戦だ。 延長十回表にソフトバンク・中村晃が放った右翼ポール際の打球について当初はファウル…