「カクテルの図鑑ミニ」Cocktail15番地 斎藤都斗武、佐藤淳監修
猛暑だったこの夏は、例年以上にビールがすすんだが、爽やかな気候になってくると、そろそろ別の酒も恋しくなってくる。秋の夜長にバーのカウンターで傾けるカクテルなどいかがだろう。
カクテルは、甘くてカラフルなイメージがあるからか、左党には苦手という人は多いが、そのレシピは無限で、どんな人にも必ずお気に入りの一杯が見つかるという。
そんな奥深いカクテルの世界を案内してくれるカラー文庫図鑑だ。
カクテルは、短い時間で飲み干すのに適したショート・ドリンクと、ゆっくり時間をかけて味わうロング・ドリンク、また食前・食後、それらに関係なくいつ飲んでも構わないオール・デイと、飲み干すまでの時間や飲む時間などのTPOによって分類される。
さらに材料や作り方で「スタイル」が決まる。コリンズ、リッキーなどスタイルが名前に含まれていることも多く、カクテル名から味を連想することもできる。
他にも道具やカクテルづくりの基本動作など、基礎知識をおさらいしたら、いよいよ実践。
391種ものカクテルが、そのレシピや由来などとともにずらりと並ぶ。
例えばカクテルの王様と呼ばれるマティーニには300種以上ものレシピが存在するそうだが、ジェームズ・ボンドが愛した「ボンド・マティーニ」や最辛口の「クラシック・ドライ・マティーニ」など数種類を網羅。
他にも、二日酔いの特効薬といわれるビール・ベースの「レッド・アイ」や、明治のころに日本で生まれたというワイン・ベースの「バンブー」、さらに日本酒や芋焼酎をベースにしたものまで実に多彩。酒好きなら、各カクテルにまつわるエピソードを読んでいるだけで楽しくなるはず。
(マイナビ出版 980円+税)