「新型コロナ制圧への道」大岩ゆり著
新型コロナウイルスによるパンデミックは、収束の予兆さえ見えない状況が続き、史上初の世界的なロックダウンや、第2次世界大戦以降最悪といわれる急激な経済の落ち込みなどその影響は計り知れない。一方で、日本は各国がミステリーと称するほど犠牲者の数が少ない。山中伸弥氏は犠牲者が少ない理由を「ファクターX」と命名し、それが何かを解明することで今後の対策に生かすことができるはずだと説く。
本書は、人類史に大きな傷痕を残すことになるであろうこの新型コロナウイルスのパンデミックの発生から半年間を克明に記録したリポート。各国の対策を比較検証しながら、「ファクターX」の謎に迫るとともに、医療の最前線を取材し、第2波、第3波への対策を提言する。
(朝日新聞出版 850円+税)