桂竹丸「私が取るのが遅かったのと、弟子が早く取ったことで連続受賞となりました」
大学院に進んだわけは?
竹千代「就職すると芸人をあきらめなくちゃならないので、親への言い訳として、大学院に進みたいと。学費はアルバイトして自分で払うから行かせてくれと頼んだんです」
そして、古代日本文学を専攻、修士課程を修了した。その時点でお笑い芸人はあきらめ、落語家になる決心をしたという。
竹千代「誰に弟子入りしようかと寄席に通っている時、師匠の落語を聴いて、この人だと思いました。誰よりも笑いを多く取ってましたし、新作がやりたかったし、調べたら弟子がいない。一番弟子は可愛がってもらえると聞いたことがあるので、一番弟子になれるのもいい。それで浅草演芸ホールの木戸口で出待ちして、入門を志願したんです」
2011年7月のことである。その時、竹丸が抱いた印象はいかに? (つづく)
(聞き手・吉川潮)