脳卒中リスク2.5倍に 老いた親を“低栄養”から救う食事法
また、前出の低栄養の指標であるBMI、アルブミン、総コレステロール、ヘモグロビンは、「エネルギー不足=小食傾向」「タンパク質不足」「脂質不足」「動物性タンパク質・鉄不足」を表す。品数が増えれば、この4つの不足を解消できる。
「多様な食品は、体重から体脂肪の重量を除いた『除脂肪量』を増やします。体重は同じでも、体力を維持する力が上昇するからです。高齢者は動物性タンパク質が不足しがちなので、肉、卵、魚介類、牛乳を意識して取るようにしてください」
そうはいっても、「老親が食べたがらない」という人もいるだろう。新開副所長が高齢者を診察する際、食欲について聞くと、9割以上が「食欲はある」と答えるという。疾患などで食べられないのか、食欲があるけど食べないのか。
前者なら治療が必要であり、もし老親が「食欲はあるけど食べたくない」というなら、子はその理由を突き止め、それに応じた対策を講じるしか手はない。状況によっては、高齢者向けにカロリーと栄養密度を高めた食品が市販されているので、それを利用するのも手だ。
「○○○さえすればOK」という、誰にでも通用する方法はないことを子どもは知っておかなくてはならない。