機能低下につながることも 避けるべき「肝臓に良い」食べ物

公開日: 更新日:

 実際、肝炎、肝がん治療の第一人者である関西労災病院院長で、大阪大学名誉教授でもある林紀夫院長も「月刊文芸春秋2月号」で「肝臓に良いと信じられているレバー、シジミは肝臓の弱い人は取らない方がいい」「ウコンに至っては、これが原因で薬物性肝障害を引き起こしたという報告さえあるほど」と述べている。

「レバーやシジミには大量の鉄分が含まれています。これが問題です。鉄分は酸素を運んだり、エネルギーをつくるのに必要な重要なミネラルですが、過剰になると、肝臓の細胞が破壊されやすくなるのです。鉄分の過剰蓄積の有害性については以前から議論されてきましたが、現在は過剰な蓄積は有害と決着しています」(吉田院長)

■鉄分が多いデメリットがメリットを上回る…

 そのキッカケとなったのはC型肝炎やB型肝炎の研究。これらの病気でダメージを受けた肝臓の細胞を採取したところ、多くの鉄分が見つかった。

「過剰な鉄分は細胞内の余分な酸素と結びつき、OH-ハイドロキシルラジカルという猛烈な毒性を持つ物質に変わります。この物質は細胞膜やタンパク質、DNAを傷つけるだけでなく、細胞のアポトーシス(自壊作用)に関与していると考えられています」(吉田院長)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  2. 2

    横綱・大の里まさかの千秋楽負傷休場に角界から非難の嵐…八角理事長は「遺憾」、舞の海氏も「私なら出場」

  3. 3

    2026年大学入試はどうなる? 注目は公立の長野大と福井県立大、私立は立教大学環境学部

  4. 4

    東山紀之「芸能界復帰」へカウントダウン着々…近影ショットを布石に、スマイル社社長業務の終了発表か

  5. 5

    「総理に失礼だ!」と小池都知事が大炎上…高市首相“45度お辞儀”に“5度の会釈”で対応したワケ

  1. 6

    大関取り安青錦の出世街道に立ちはだかる「体重のカベ」…幕内の平均体重より-10kg

  2. 7

    日中対立激化招いた高市外交に漂う“食傷ムード”…海外の有力メディアから懸念や皮肉が続々と

  3. 8

    義ノ富士が速攻相撲で横綱・大の里から金星! 学生相撲時代のライバルに送った痛烈メッセージ

  4. 9

    同じマンションで生活を…海老蔵&米倉涼子に復縁の可能性

  5. 10

    独立に成功した「新しい地図」3人を待つ課題…“事務所を出ない”理由を明かした木村拓哉の選択