卵も脂の多い肉も そればかり食べなければ毎日でもOK
「コレステロールの数値が高い」といわれると、まず「食事に気を付けなくては」と思われるかもしれません。しかし、実はコレステロールの値と食事の関係ははっきりしません。
食事から摂取されるコレステロールは、個人差はあるものの、体内で作られるコレステロールの3分の1~7分の1といわれています。
さらに体内で作られるコレステロールは、食事中のコレステロールの量が減ると多くなり、増えると少なくなるように調整されています。そのため、食事中のコレステロールの量にかかわらず、一定のコレステロール値が保たれるように調整されているのです。
■体内合成されるので食事は気にしなくていい
つまり、懸命にコレステロールを減らす食事療法をすると、体内でのコレステロール合成が活発になり、結果としてコレステロールはそれほど下がらないということです。
事実、コレステロールを多く含む卵の摂取と血液のコレステロール値や心筋梗塞にはほとんど関連がないことが、欧米だけでなく日本人の研究でも示されています。1990年の日本人を対象にした循環器疾患基礎調査のデータでは、卵をごくまれにしか食べない女性よりも2個以上食べる女性の方がわずかにコレステロール値の低いことが示されています。