種類がさまざまな「小児がん」大学病院だからといって診療できるとは限らない
小児がんは、幼児などでは本人の訴えが曖昧で発見が難しく、そして病気の進行が速いといえます。それでも、薬物治療、放射線治療ともに成人よりも効きやすく、治癒される方も多いのですが、残念ながら亡くなる方も出てきます。
■近年、全国に拠点病院が整備された
小児がんは種類によって症状はさまざまです。白血病では発熱、貧血、血が止まりにくいといった症状が、悪性リンパ腫では痛みのないリンパ節の腫れ、発熱などがみられます。脳腫瘍は頭痛、嘔吐、手足の麻痺、歩行時によろける、神経芽細胞腫やウイルムス腫瘍(腎芽腫)は腹部の腫瘤などで発見されます。
小児とは一般的に15歳までの児童をいいますが、たとえば3歳と14歳では理解力などがまったく違いますので、本人への病気の伝え方、説明などは異なってきます。長期の入院が必要になることも多く、治療には親と担当医、看護師らの連携がとても大切です。
検査は、採血、エコー、CT、MRI、骨髄検査(白血病などの時に腰の骨に針を刺して骨髄液を吸引採取する)、脳脊髄液検査などが行われます。状況によっては全身麻酔で検査を行うこともあります。診断治療のためには必要なことですが、なかなか大変で、検査の様子を見ているお母さんに泣かれることもしばしばです。