【副甲状腺ホルモン】カルシウム濃度を“2段構え”で調節

公開日: 更新日:

「骨の中のカルシウムはリンと結合して貯蔵されています。副甲状腺ホルモンは血液中のカルシウム濃度が低下すると分泌が高まり、骨に作用してカルシウムを取り出して使えるようにします。また、腎臓に働いて、カルシウムの排泄(はいせつ)を抑制し、リンの排泄を促すのです。さらに、ビタミンDの産生も高めます」

 ビタミンは通常、食物から取らないと補えない栄養素。しかし、ビタミンDだけは体内でつくることができ、ビタミンD受容体も存在するのでホルモンのひとつとされる。つくられる臓器は皮膚で、日光(紫外線)を浴びることでコレステロールから産生される。

「皮膚でビタミンDの原料がつくられ、それが肝臓、腎臓へと運ばれて活性化されたビタミンDになり、腸管からのカルシウムやリンの吸収を促す働きをします。急激なカルシウム濃度の変化は副甲状腺ホルモンが対応し、ビタミンDは時間をかけてカルシウム濃度を管理しています。このように2段構えでカルシウム不足を防いでいるのです」

 食物からのビタミンD摂取も大切で、不足すると、うつ病になったり、免疫力が低下して、がんになりやすくなることが知られている。

 ただし、骨粗しょう症の治療などで過剰摂取すると高カルシウム血症を引き起こす場合もあるので、取り過ぎにも要注意という。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動