キレやすい親には肉食などのタンパク質を取らせること
セロトニンは脳内で作られる物質だが、そのもととなるトリプトファンという必須アミノ酸を摂取することが重要だ。このトリプトファンは肉、魚、大豆、卵、乳製品などに含まれており、これらの食品を高齢者の親に摂取させることを心がけたほうがいい。もちろん、トリプトファンの正常な吸収、セロトニンの産生を図るためには胃や腸、とくに腸の健康を維持することも忘れてはならない。
■「幸せホルモン」とコレステロールの重要性
また、脳内にあるセロトニンは「鞘」のようなもので保護されているのだが、その「鞘」はコレステロールで構成されている。
コレステロールというと、高齢者の健康を害するものと思われがちだが、コレステロールを減らしすぎるとセロトニンがうまく脳に送られず、脳の老化につながる。
とくに肉にはコレステロールはもちろん、アミノ酸のもととなるタンパク質が豊富に含まれている。だから、高齢者こそ肉を意識して定期的に摂取するよう心掛けるべきなのだ。また、タンパク質の摂取は血管を健康に保つためには欠かせない。タンパク質不足の血管は柔軟性が乏しく、傷ついたり、破れたりするリスクが高くなる。血圧の上の数値がそれほど高くない人が脳卒中などの症状に陥ることがあるが、調べてみるとタンパク質不足が認められることが多い。