著者のコラム一覧
和田秀樹精神科医

1960年6月、大阪府出身。85年に東京大学医学部を卒業。精神科医。東大病院精神神経科助手、米カール・メニンガー精神医学校国際フェローを経て、現在、和田秀樹こころと体のクリニック院長。著書多数。「80歳の壁」(幻冬舎、税込み990円)は現在、50万部のベストセラーに。最新刊「70歳の正解」(同)も好評発売中。

キレやすい親には肉食などのタンパク質を取らせること

公開日: 更新日:

 セロトニンは脳内で作られる物質だが、そのもととなるトリプトファンという必須アミノ酸を摂取することが重要だ。このトリプトファンは肉、魚、大豆、卵、乳製品などに含まれており、これらの食品を高齢者の親に摂取させることを心がけたほうがいい。もちろん、トリプトファンの正常な吸収、セロトニンの産生を図るためには胃や腸、とくに腸の健康を維持することも忘れてはならない。

■「幸せホルモン」とコレステロールの重要性

 また、脳内にあるセロトニンは「鞘」のようなもので保護されているのだが、その「鞘」はコレステロールで構成されている。

 コレステロールというと、高齢者の健康を害するものと思われがちだが、コレステロールを減らしすぎるとセロトニンがうまく脳に送られず、脳の老化につながる。

 とくに肉にはコレステロールはもちろん、アミノ酸のもととなるタンパク質が豊富に含まれている。だから、高齢者こそ肉を意識して定期的に摂取するよう心掛けるべきなのだ。また、タンパク質の摂取は血管を健康に保つためには欠かせない。タンパク質不足の血管は柔軟性が乏しく、傷ついたり、破れたりするリスクが高くなる。血圧の上の数値がそれほど高くない人が脳卒中などの症状に陥ることがあるが、調べてみるとタンパク質不足が認められることが多い。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭