著者のコラム一覧
神崎浩孝医学博士、薬剤師

1980年、岡山県生まれ。岡山県立岡山一宮高校、岡山大学薬学部、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科卒。米ロサンゼルスの「Cedars-Sinai Medical Center」勤務を経て、2013年に岡山大学病院薬剤部に着任。患者の気持ちに寄り添う医療、根拠に基づく医療の推進に臨床と研究の両面からアプローチしている。

自分にあった漢方薬を見極めるには「虚・実」を知っておく

公開日: 更新日:

「漢方が効かない」という方がいらっしゃいます。その理由として、「自分に合っていないから」というケースもあります。

 漢方薬の多くは、患者の体質やその時の症状に合ったものでないと、十分に効果を発揮することができません。つまり、効かないのは漢方薬自体の問題ではなく、「選び方」に問題がある可能性もあるのです。

 体質を見極める尺度として、「証」という漢方独特の物差しがあります。簡単にいうと、「体質・体力・抵抗力・症状の表れ方といった個人差を表すもの」になります。

「証」は物差しですので分け方があり、そのひとつに「虚・実」があります。

 体力がない・細い・華奢・顔色がよくない・声が小さい・胃腸が弱い・寒がりなど、弱々しい方は「虚証」。体力がある・筋肉質・血色がよい・肌つやがよい・声が大きい・胃腸が強い・暑がりなど、元気なイメージの方は、「実証」に分類されます。

「虚」と「実」は、本人が訴える症状、体格、見た目などから判断しますが、それらは相対するものです。その「証」に合った漢方薬でないと効かないということになります。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    3年連続MVP大谷翔平は来季も打者に軸足…ドジャースが“投手大谷”を制限せざるを得ない複雑事情

  2. 2

    自民党・麻生副総裁が高市経済政策に「異論」で波紋…“財政省の守護神”が政権の時限爆弾になる恐れ

  3. 3

    立花孝志容疑者を"担ぎ出した"とやり玉に…中田敦彦、ホリエモン、太田光のスタンスと逃げ腰に批判殺到

  4. 4

    最後はホテル勤務…事故死の奥大介さん“辛酸”舐めた引退後

  5. 5

    片山さつき財務相“苦しい”言い訳再び…「把握」しながら「失念」などありえない

  1. 6

    ドジャースからWBC侍J入りは「打者・大谷翔平」のみか…山本由伸は「慎重に検討」、朗希は“余裕なし”

  2. 7

    名古屋主婦殺人事件「最大のナゾ」 26年間に5000人も聴取…なぜ愛知県警は容疑者の女を疑わなかったのか

  3. 8

    阪神異例人事「和田元監督がヘッド就任」の舞台裏…藤川監督はコーチ陣に不満を募らせていた

  4. 9

    高市内閣支持率8割に立憲民主党は打つ手なし…いま解散されたら木っ端みじん

  5. 10

    《もう一度警察に行くしかないのか》若林志穂さん怒り収まらず長渕剛に宣戦布告も識者は“時間の壁”を指摘