20~40代に増加中「子宮頸がん」早期発見でも喜べない理由

公開日: 更新日:

ワクチン接種は全世界で続々と導入されている

 日本では子宮頚がんワクチンは現在、定期接種であるものの、「積極的勧奨」はされていない。接種後に慢性疼痛や運動障害などの症状が報告されたからだ。そのため、自治体から個人への個別通知で予防接種を勧めておらず、子宮頚がんワクチンの存在自体を知らない人も多い。WHOが推奨し、全世界で予防接種プログラムを導入する国が相次いでいる一方で、日本は稀有な存在だ。

 検診で早期発見に努めればいいのでは……という声もある。

「しかし早期発見で円錐切除術がOKだとしても、前述の通り、リスクがある。初期の異形成ではがんになるかも分からないのに、定期検査を受け続けなければならない。より問題は、子宮頚がんには扁平上皮がんと腺がんがあり、近年増えている腺がんは、検診では早期発見が困難といわれている。子宮頚がんの検診には限界があると考えざるを得ないのです」

 検診での早期発見は2次予防であり、必ず治療を伴う。一方、子宮頚がんの1次予防は、HPVの感染を防ぐことだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    【時の過ぎゆくままに】がレコ大歌唱賞に選ばれなかった沢田研二の心境

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    国分太一との協議内容を“週刊誌にリーク”と言及…日本テレビ社長会見の波紋と、噴出した疑問の声

  5. 5

    衆院定数削減「1割」で自維合意のデタラメ…支持率“独り負け”で焦る維新は政局ごっこに躍起

  1. 6

    西武にとってエース今井達也の放出は「厄介払い」の側面も…損得勘定的にも今オフが“売り時”だった

  2. 7

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  3. 8

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  4. 9

    立花孝志容疑者を追送検した兵庫県警の本気度 被害者ドンマッツ氏が振り返る「私人逮捕」の一部始終

  5. 10

    京浜急行電鉄×京成電鉄 空港と都心を結ぶ鉄道会社を比較