流行終息やイベント解禁日を推測「感染症数理モデル」とは

公開日: 更新日:

感染症の拡大防止で、もっとも重要なのが『感染者の再生産』を抑えることです。感染者は病原体(ここではコロナウイルス)を保有していて、それを非感染者(ウイルスに対する抵抗力を持っていない人)にうつす能力を持っています。注意すべきは『感染者は発病者ではない』という点です。ウイルスに感染しても、病気が発症しない(無症状感染)こともあるからです。コロナウイルスでは、無症状感染者でも、感染力を持っているといわれていますが、病気によっては発病しないと感染力が出ないものもあります。その場合は使う数式が違ってきます」

 ただし感染者は、通常は時間が経過すると、免疫が働いてウイルスが駆逐され、回復者となって感染力を失う。亡くなった人も、その時点で感染力が消失する。一方、非感染者が新たに感染者になる(二次感染者)になると、さらなる感染者(三次感染者)を生み出すことになる。

「1人の感染者が、平均何人の非感染者にウイルスをうつすかを『基本再感染数』と呼びます。これは病気の種類によって異なります。麻疹なら20前後(1人の患者が20人にウイルスをうつす)、水痘は10前後、インフルエンザは2~3とされています。基本再感染数が1より大きければ(1人の感染者が1人以上の非感染者にウイルスをうつせば)、感染者は時間とともに増加しますし、大きいほど感染拡大のスピードが速くなります。また1より小さければ、感染は時間とともに終息していきます」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    名球会入り条件「200勝投手」は絶滅危機…巨人・田中将大でもプロ19年で四苦八苦

  2. 2

    永野芽郁に貼られた「悪女」のレッテル…共演者キラー超えて、今後は“共演NG”続出不可避

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    07年日本S、落合監督とオレが完全試合継続中の山井を八回で降板させた本当の理由(上)

  5. 5

    巨人キャベッジが“舐めプ”から一転…阿部監督ブチギレで襟を正した本当の理由

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    巨人・田中将大が好投しても勝てないワケ…“天敵”がズバリ指摘「全然悪くない。ただ…」

  3. 8

    高市早苗氏が必死のイメチェン!「裏金議員隠し」と「ほんわかメーク」で打倒進次郎氏にメラメラ

  4. 9

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  5. 10

    三角関係報道で蘇った坂口健太郎の"超マメ男"ぶり 永野芽郁を虜…高畑充希の誕生日に手渡した大きな花束