流行終息やイベント解禁日を推測「感染症数理モデル」とは
新型コロナに合わせた感染症数理モデルを作り、微分方程式をコンピューターで数字的に解くと、感染した人口がどんなパターンで再生産されていくかが分かるという。あるいは、現在の感染状況と照らし合わせて、感染者の隔離や学校の閉鎖の効果がどのくらいであったかを、計算することができる。
「もちろん、学校閉鎖の解除や、イベント自粛の解禁がいつになるかも予測できるはずです。ただし、新型コロナの基本再感染数や現在の感染者数、感染者が回復者になるまでの期間など、さまざまな変数を決めなければなりません。それらは実測値をもとに割り出す数字ですが、現状では正確なところが分かりません。さまざまな仮定を設けて決めることになります。またそれによって、計算結果も変わってきます。厚生労働省を中心に、そうした計算が行われているはずです。また海外でも、同様の計算を行っているはずです。しかしいまのところ、具体的な計算結果はどこからも発表されていません。流行がいつごろ終息するのか、東京オリンピックは予定通り開催できるのか、といったことは、まだ推測の域を出ないのが現状です」