緊急事態宣言下での家庭内トラブルを避ける「3つの方法」
ただし、「8割」という目標と、メンタルヘルスとをどう両立させるか。1億総自宅待機で誰しもフラストレーションを抱えてきます。新型コロナウイルスが流行する以前から、この国では毎日60~90人が自殺していました。4月29日の時点で、コロナ感染症の国内死亡者数は389人。自殺者数は、この数値を1週間で軽々と超えてしまいます。日本は、コロナ肺炎の死亡者数の少なさで世界中から絶賛されていますが、同時に、毎年の自殺者数がG7(先進7カ国)中で最悪で世界中から心配されてもいます。今後、緊急事態宣言の前と後とで、自殺者数がどう動くかは注目です。
では、どうするか。現時点で3つを提案したいと思います。
①「ウオーク&ディスタンス!」、すなわち、「歩け、ただし、『者間』距離をとって!」②「家庭内でもソーシャル・ディスタンシングを!」③そして、「家を出よう、家族のために!」です。
では、どういう外出ならいいのでしょうか。西浦教授自身が「LSD(Long Slow Distance)」(長いゆっくりしたランニング)を行っていて、「こういう活動なら、全然構わないです」とおっしゃっている。ということは、歩行者同士が2メートルの「者間」距離をとって、ウオーキングすればいいはずです。そのためには、各自治体が公園情報、散歩コース情報などを積極的に出すといいでしょう。先日は、世田谷区の砧公園の人混みが話題になっていました。この点は、公園に出てくる人を非難するべきではなく、出て行くところが限られている点こそ問題とすべきなのです。1人当たりの都市公園面積は、東京特別区が全国最低。人口が多すぎるせいです。公園は、小さな子供のいる家族連れに任せて、おとなはウオーキングコースを歩きましょう。どこの区でも、市町村でも、「お散歩マップ」「ウオーキングコース」などの名で、ホームページに魅力的な散歩道を紹介しています。繁華街、商店街を避けさえすれば、散歩に感染のリスクは少ないはずです。