口腔<下>病気につながる口の老化を防ぐ食べ物と唾液の出し方
「虫歯や歯周病などでうまく噛めない状態が続くと、やわらかい物ばかり食べるようになります。すると噛む機能が低下し、ますまず噛めなくなってしまうのです。この負のスパイラルに陥っているのが、オーラルフレイルです。それを断ち切るためには、悪い歯を治し、義歯を付けて、常によくしゃべれる、よく食べられる状態にしておくことが大切です」
やわらかい物ばかり食べる人は、舌を動かすことも少なくなり、噛む回数が少なくなれば唾液も出にくくなり、舌での食べ物の塊の送り込みも悪くなって、飲み込みも悪くなってしまう。口の機能を高めるには、適度な硬さのあるものを日常的に食べることが大切。食べること自体が口のトレーニングになるのだ。
では、どんな食べ物が勧められるのか。噛む力の高い(噛みごたえのある)食べ物は、肉類なら「豚ヒレソテー」、魚類なら「みりん干し」、野菜なら「たくあん」や「にんじん」などだ。
普通の硬さの食べ物は、「イカ刺し身」「タコ」「キャベツ」「大根」「白菜の漬物」「なす」「きゅうり」など。やわらかい食べ物は、「ソーセージ」「ハンバーグ」「マグロ刺し身」「卵焼き」「トマト」「タマネギ」「うどん」「そば」「こんにゃく」「じゃがいも」などだ。