睡眠は夏は冬より短い 必要な時間は季節によって変動する
さらに、季節によっても必要な睡眠時間は変化します。日照時間が長い夏は睡眠時間が短くなり、日照時間が短い冬は長く眠るようになります。夏至と冬至では、睡眠時間に2時間程度の差があるのが自然です。夏の睡眠時間は、冬よりも2時間短くなるということです。
このように睡眠は個人の遺伝や環境、年齢や季節によって変化します。それなのに「8時間睡眠が良い」と思い込み、一年を通して同じ睡眠時間を目指そうとするのは不自然で、結果的に睡眠リズムを崩してしまう人がたくさんいます。
■起床から4時間後にチェック
夏に朝早く目覚めたら、それで必要な睡眠は十分にとれているということで、そのまま起きてしまった方が体の調子は良いといえます。しかし、「長く眠った方が体は休まる」という先入観によって再び寝ようとすると、睡眠時間が足りているから眠れません。結果、焦って睡眠リズムを崩し、不調を招いてしまうのです。
それでは、結局、自分は何時間眠るのがベストなのか。それについては、すべての人に当てはまる臨床的な基準があります。「起床から4時間後に眠気があるかどうか」です。われわれには「睡眠―覚醒」の生体リズムが備わっていて、起床から4時間後に脳が最も活発になるようにプログラムされています。この時間に眠気があったら睡眠の絶対量が足りていないと判断できるのです。