夕方にうとうとすると夜の睡眠の質が下がって疲れがとれない
しっかり眠ったはずなのに疲れがとれない……。そんな悩みを抱える中高年は、就寝する前、たとえば帰りの通勤電車や、自宅のソファでうとうとしたり居眠りすることが習慣になっているケースが多く見られます。
睡眠の質を上げてしっかり疲れをとるために重要なのは、「深部体温をしっかり下げること」です。深部体温とは体の表面体温ではなく、内臓を含めた体の中心部の体温のことで、高くなれば活発になり、低くなると眠くなります。
深部体温には上昇と下降のリズムがあり、起床から11時間後に最高になって、22時間後に最低になります。たとえば6時起床の場合は17時に最高になり、明け方4時に最低になるといった具合です。深部体温が最高になる起床11時間前後にうとうとしてしまうと、深部体温リズムのメリハリがなくなり、夜になっても深部体温が下がらずに睡眠の質が下がってしまうのです。
また、深部体温は「成長ホルモン」の分泌にも大きく関係しています。
成人にとっての成長ホルモンは、疲労を回復させたり、体重を適正に保つなどの役割があります。昼間に過剰に摂取した糖分や脂肪分を燃焼させ、翌朝に向けて体を元の状態に戻しているのです。つまり、質の高い睡眠をとって成長ホルモンをしっかり分泌させないと、疲れがとれないのです。