コロナワクチン治験が最終段階…最初に受けられるのはだれ?
7月末の時点でアメリカの感染者は累計440万人、死者は15万人を超え、南部や西部から中西部へと感染が拡大しつつあります。一方で製薬大手のファイザー、医薬ベンチャーのモデルナの2社がコロナワクチン治験の最終段階に入ったことが発表され、希望も生まれています。
早ければ今年末または来年初めにも予防接種が受けられるかもしれないという期待もある中、問題は大量のワクチンをどう生産し、どのような方法で国民に接種するのか。さらにその場合、だれが優先的に接種を受けられるのかという疑問も生まれています。
NIH(国立衛生研究所)とCDC(疾病対策センター)の要請により立ち上がった専門家グループが、その検討会議を行っています。現在のところ最優先は医療関係者と、警官や消防士などエッセンシャルワーカーと呼ばれる市民生活に欠かせない仕事に従事する人々。またコロナウイルスに感染した場合に最もリスクが高い高齢者、老人ホーム居住者、既往症を持つ人々など、ざっくりとした目安があります。
しかし、どこまでがエッセンシャルワーカーなのか。病院のカフェテリアで働く人や清掃スタッフは入るのか。また親たちが仕事に戻るためには学校を再開する必要があるが、先生たちも優先接種の対象になるべきか。さらにコロナ感染で重症化したり死亡しているのは黒人やヒスパニックなどのマイノリティーが圧倒的に多いが、その部分をどう加味するのか。