インフルエンザシーズンに「肺炎球菌ワクチン」が重要な理由
肺炎の原因となる菌は複数種類あるが、その中でダントツに多いのが肺炎球菌だ。肺炎を起こすほかの菌にはワクチンがないのに対し、肺炎球菌だけ発症や重症化を抑えられるワクチンがある。つまり、肺炎球菌ワクチンの接種で、肺炎球菌による肺炎から身を守れる可能性が高くなる。
「インフルエンザワクチンと肺炎球菌ワクチンは同時接種が可能です。肺炎球菌ワクチンの接種対象に該当する人で、まだ接種していない人は、この機会に2つとも接種することを検討しては」
実は肺炎球菌には100種類ほどの型がある。現在、肺炎球菌ワクチンには、人間が感染しやすい肺炎球菌のうち23種の型に対して免疫ができる「23価」と、13種に対して免疫ができる「13価」がある。
23価は5年で効果が薄れるので、5年ごとの接種が望ましい。一方、13価は体に免疫の記憶ができるように作られたワクチンなので、一度接種すればOKとされる。
23価は、23年度までに65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳になる人が定期接種の対象。その年齢以外の人や、5年経過後の再接種は任意接種。