著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

人見知りアピールはマイナス!相手と距離ができ親密度が低くなる

公開日: 更新日:

 トーク終了後、お互いの親密度を測定する心理テストを実施したところ、Aグループの方が親密度が高かったそうです。人見知りを宣言することは、相手と距離ができ、お互いをさらけ出さない状況になるため、Bグループの条件のような関係性になってしまうというわけです。

 そもそも、「人見知りなんです」と伝えることは、人によっては「え?私に気を使えって!?」と解釈する人もいるわけで、関係性を滑らかにする“断り”になるとは限りません。

 だからといって、自分の得意分野の話ばかりして、距離を縮めようとするのも大間違いでしょう。「情報の氾濫は共感能力を妨げる」といわれていて、あれもこれも詰め込んだような見せ方や伝え方をすると、かえって人は認知的に過負荷となり、深く心に刻み込まれるのを妨げてしまいます。

“魚心あれば水心”ではないですが、心理学の世界では、相手の気持ちを呼び込むためには、「自己開示」が有用であると説いています。自分の素の感情やプライベートな側面を見せると、相手もそれに応じて自己開示をする。つまり自分が心を開けば、相手も開いてくれるのです。その繰り返しによって関係性が形成されていきます。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍ジャパンに日韓戦への出場辞退相次ぐワケ…「今後さらに増える」の見立てまで

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  4. 4

    “新コメ大臣”鈴木憲和農相が早くも大炎上! 37万トン減産決定で生産者と消費者の分断加速

  5. 5

    侍J井端監督が仕掛ける巨人・岡本和真への「恩の取り立て」…メジャー組でも“代表選出”の深謀遠慮

  1. 6

    巨人が助っ人左腕ケイ争奪戦に殴り込み…メジャー含む“四つ巴”のマネーゲーム勃発へ

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    支持率8割超でも選挙に勝てない「高市バブル」の落とし穴…保守王国の首長選で大差ボロ負けの異常事態

  4. 9

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 10

    和田アキ子が明かした「57年間給料制」の内訳と若手タレントたちが仰天した“特別待遇”列伝