池田陽子
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池田陽子薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト

薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト・全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)で国際中医薬膳師資格を取得。近著「1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日」が好評発売中。

【鶏肉】「気」を充実させる作用が高く病後の滋養強壮によい

公開日: 更新日:

 年齢を重ねるほど、病気をすると回復が遅くなるもの。加齢によって、病原菌や毒素などの体内侵入を防ぎ、病気と闘う抵抗力である免疫機能は低下します。そのため、シニアは一度体調を崩すと、回復にかなりの時間を要するのです。

 とくに、大病や手術などで体に大きな負担がかかった場合は免疫力が衰え、感染症などの2次障害を引き起こすケースがあります。また、長期の入院は精神面においても大きなストレスがかかります。さらに長時間安静にしていたことから筋力が低下して転倒しやすくなったり、脳への刺激不足で認知機能が低下するといったリスクも高くなります。病気がきっかけで一気に体の機能を低下させないためにも、少しでも回復を早める食養生に努めたいものです。

 中医学では病後や手術後は、人間の体内を流れる目には見えないエネルギーである「気」が不足した状態と考えます。気は体を温めて体温を保ったり、体表を巡って外部から体内に害を与えるものが侵入するのを防ぐなど健康維持にとって重要な働きをしています。病気になると気は大きく目減りします。いわば、気が充実していると元気、気が不足しているのが「病気」の状態なのです。

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