著者のコラム一覧
中川恵一東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授

1960年生まれ。東大大学病院 医学系研究科総合放射線腫瘍学講座特任教授。すべてのがんの診断と治療に精通するエキスパート。がん対策推進協議会委員も務めるほか、子供向けのがん教育にも力を入れる。「がんのひみつ」「切らずに治すがん治療」など著書多数。

日本エレキテル連合・中野聡子の投稿で注目 子宮がん「体部」と「頸部」とでは組織も治療も違う

公開日: 更新日:

 お笑いコンビ・日本エレキテル連合の中野聡子さん(39)は、昨年12月に予定されていた単独ライブを子宮頚がんの治療のため中止すると公表していましたが、今月20日に「先生方に丁寧に調べていただいたところ子宮頚がんではなく、子宮体がんでした」とSNSに投稿。きちんと治療できたのは、何よりです。

 子宮頚がんも子宮体がんも、子宮にできるがんですが、この2つはまったく別のがんといえます。発生の仕方も、治療法も違いますから、誤診は許されません。

 厚労省の「全国がん登録 罹患数・率報告」2019年によると、罹患数は子宮頚がんが約1万1000人で、子宮体がんが約1万8000人。子宮体がんの方が増加のペースが速い。

 子宮頚がんは、HPVというウイルス感染が原因で、感染を予防するHPVワクチンがあります。今後、ワクチン接種が進むと、先行する欧米のように罹患数が激減し、近い将来、排除されることが期待できます。

 そのHPVの感染原因は多くが性交渉です。膣の奥の管状の部分である子宮頚部のがんになるのは、そのため。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース