著者のコラム一覧
青島周一勤務薬剤師/「薬剤師のジャーナルクラブ」共同主宰

2004年城西大学薬学部卒。保険薬局勤務を経て12年9月より中野病院(栃木県栃木市)に勤務。“薬剤師によるEBM(科学的エビデンスに基づく医療)スタイル診療支援”の確立を目指し、その実践記録を自身のブログ「薬剤師の地域医療日誌」などに書き留めている。

2回目以降の新型コロナワクチンは前回と同じ腕に接種すべき?

公開日: 更新日:

 新型コロナウイルスワクチンが開発された当初、2回にわたって接種することが推奨されていました。一般的には、1回目と同じ腕に2回目のワクチンを接種します。しかし、2回目のワクチンを1回目と反対の腕に接種した場合、ワクチンの有効性にどのような影響があるのかについて、詳しいことはよく分かっていませんでした。そんな中、ワクチンの接種部位で免疫の機能に違いが生じるのかを検討した研究論文が、生物医学の専門誌に2023年7月31日付で掲載されました。

 ドイツで行われたこの研究では、新型コロナウイルスワクチンを接種した303人が対象となりました。被験者のうち、2回目のワクチンを1回目と同じ腕に接種した人は147人、1回目とは反対の腕に接種した人は156人でした。

 2回目のワクチンを接種した後に血液検査を行い、中和抗体の強さやスパイク特異的CD8T細胞などが比較されました。なお、中和抗体とはウイルスの毒性を低下させるタンパク質のことです。また、スパイク特異的CD8T細胞とは、新型コロナウイルスに感染した細胞を攻撃する免疫細胞で、その量が多いほど強い免疫が得られたことを意味します。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    N党・立花孝志氏に迫る「自己破産」…元兵庫県議への名誉毀損容疑で逮捕送検、巨額の借金で深刻金欠

  2. 2

    高市内閣は早期解散を封印? 高支持率でも“自民離れ”が止まらない!葛飾区議選で7人落選の大打撃

  3. 3

    箱根駅伝は「勝者のノウハウ」のある我々が勝つ!出雲の7位から良い流れが作れています

  4. 4

    女子プロレス転向フワちゃんいきなり正念場か…関係者が懸念するタレント時代からの“負の行状”

  5. 5

    高市首相「午前3時出勤」は日米“大はしゃぎ”会談の自業自得…維新吉村代表「野党の質問通告遅い」はフェイク

  1. 6

    歪んだ「NHK愛」を育んだ生い立ち…天下のNHKに就職→自慢のキャリア強制終了で逆恨み

  2. 7

    我が専大松戸は来春センバツへ…「入念な準備」が結果的に“横浜撃破”に繋がった

  3. 8

    学歴詐称問題の伊東市長より“東洋大生らしい”フワちゃんの意外な一面…ちゃんと卒業、3カ国語ペラペラ

  4. 9

    村上宗隆、岡本和真、今井達也のお値段は?米スカウト&専門家が下すガチ評価

  5. 10

    自死した元兵庫県議の妻がN党・立花孝志党首を「名誉毀損」の疑いで刑事告訴…今後予想される厳しい捜査の行方