尿漏れの対策で特に重要なポイントは「生活の見直し」と「行動療法」

公開日: 更新日:

 過活動膀胱の治療は、まず生活指導と行動療法だ。

「生活の見直しは欠かせません。水分、カフェイン、アルコールの取り過ぎを避ける。塩分の摂取量減少は、夜間頻尿対策に効果的です」

 行動療法では、少しずつ排尿間隔を延ばして膀胱の容量を増加させる膀胱訓練、骨盤の底にある筋肉を鍛える骨盤底筋訓練が一定の効果がある。

「尿意切迫感に伴い尿が漏れる切迫性尿失禁と、運動時やくしゃみ・咳の時に尿が漏れる腹圧性尿失禁の両方がある肥満女性は、体重を3~5キロ落とすと有意な改善が見られたとの研究結果も出ています」

 並行して薬物療法も行う。β3受容体作動薬、抗コリン薬のいずれかを使う。抗コリン薬は認知機能の低下が指摘されているものもあるが、過活動膀胱で使われるものは問題ない。また、どちらか一方の薬だけでは効き目が悪い場合、高橋医師は両方の薬を使うこともある。

「一般的に薬の服用をやめると症状がぶり返すとみられており、服用は継続するという考え。ところが薬の継続率は悪く、やめてしまった患者さんのその後を調べた医師がいるんです。その報告によると、薬をやめても大丈夫な人が少なからずいる。症状には波がある上、生活の改善と行動療法も取り入れているので薬なしでも過活動膀胱とうまく付き合っていけているのではないか」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    武田鉄矢「水戸黄門」が7年ぶり2時間SPで復活! 一行が目指すは輪島・金沢

  2. 2

    生田絵梨花は中学校まで文京区の公立で学び、東京音大付属に進学 高3で乃木坂46を一時活動休止の背景

  3. 3

    未成年の少女を複数回自宅に呼び出していたSKY-HIの「年内活動辞退」に疑問噴出…「1週間もない」と関係者批判

  4. 4

    2025年ドラマベスト3 「人生の時間」の使い方を問いかけるこの3作

  5. 5

    2025年は邦画の当たり年 主演クラスの俳優が「脇役」に回ることが映画界に活気を与えている

  1. 6

    真木よう子「第2子出産」祝福ムードに水を差す…中島裕翔「熱愛報道」の微妙すぎるタイミング

  2. 7

    M-1新王者「たくろう」がネタにした出身大学が注目度爆上がりのワケ…寛容でユーモラスな学長に著名な卒業生ズラリ

  3. 8

    松任谷由実が矢沢永吉に学んだ“桁違いの金持ち”哲学…「恋人がサンタクロース」発売前年の出来事

  4. 9

    高市政権の積極財政は「無責任な放漫財政」過去最大122兆円予算案も長期金利上昇で国債利払い爆増

  5. 10

    農水省「おこめ券」説明会のトンデモ全容 所管外の問い合わせに官僚疲弊、鈴木農相は逃げの一手