読書をする人としない人とでは、平均寿命に2年の違いがある
「読書療法」(ビブリオセラピー)という言葉を知っていますか? 心の病気(うつやノイローゼなど)がある人たちに対して、読書をすることで治療を施すプログラムです。
日本ではあまりなじみがないかもしれませんが、イギリスでは政府公認で医師が精神患者に対して薬ではなく本を処方する医療システムがあり、イスラエルでは「読書セラピスト」という国家資格があるほどです。私たちが想像している以上に、「本を読む」ことは心に好影響をもたらすのです。
そもそも読書にはどのような作用があるのか。カーネギーメロン大学の研究では、8歳から10歳の子どもに半年間で100時間の読書をしてもらい、その前後で脳にどのような変化があるのかを調べたそうです。
その結果、「白質」という情報処理を担当する脳の部位がよく働くようになったといいます。賢い人は読書をしているイメージがあると思いますが、実際に本を読むことで脳の情報処理速度は向上するというわけです。
また、エール大学の研究者が実施した研究(2016年)では、本を読むと本を読まないとでは寿命に差異が生まれることも判明しています。