読書をする人としない人とでは、平均寿命に2年の違いがある
この研究は、50歳以上の参加者3635人を12年間にわたって追跡調査した大がかりなものでした。まず、①読書をしない人②週に3.5時間未満しか読書をしない人③週に3.5時間以上読書をする人という具合に3つのグループに分け、その上で各グループにどのような変化があるのか追跡しました。
12年間の調査の末に分かったことは、②の週に3.5時間未満しか読書をしない人は、研究期間中に死亡する可能性が、①の読書をしない人に比べて17%低かったということ。そして、③の3.5時間以上読書をする人は、さらに23%も死亡する可能性が低くなったといいます。実に、読書をする人と読書をしない人とでは、平均寿命に2年の違いがあることが分かりました。
この研究では、読書には深い没頭や共感の促進などの認知プロセスが含まれており、それが健康上の利点をもたらす可能性があると唱えています。
読書療法では、主に小説や伝記が使われるのですが、フィクションやエンターテインメント作品にも心に油を差すような効果があります。自分一人では体験できないことを想像することで、感情が鍛えられ、感情の機微が分かるようになります。