【ヤマブシタケ】認知機能改善や神経保護に役立つ“幻のキノコ”
ヤマブシタケは、古代中国や日本の伝統医学で広く使用されてきました。中国では「神のキノコ」として知られ、四大珍味にあげられるほど。日本でも、山伏(ヤマブシ)という修行僧たちが精神集中のためにこのキノコを食用してきた記録があります。
古くから、森の中での発見が難しく幻のキノコとも言われてきたそうです。名前もヤマブシが着る衣装に似た外観に由来しているのですね。また、長い白い針状の突起がライオンのたてがみを彷彿とさせることから、英語では「Lion's Mane(ライオンズマネー)」という名称が付けられています。
収穫は8~11月で、いまはまさに旬のはしり。温暖な地域では冬や春にも見つかることもありますが、主に落葉広葉樹の枯れ木や倒木に生息し、オーク、ブナ、カエデの木などでよく見られるそうです。成熟すると黄味がかった色に変わって風味が落ちるため、収穫する際には若くて白い状態のものを選ぶのがベスト!
そんなヤマブシタケには、エリナシン、ヘリセノンといった栄養素が含まれていて、これらが認知機能の改善や神経保護に役立つことが報告されています。研究では、神経成長因子(NGF)の生成を促進し、脳細胞の再生をサポートすることが示されています。この効果により、特にアルツハイマー病や認知症をはじめとした神経変性疾患の予防に役立つ可能性があるのです。NGFは集中力や記憶力の向上につながるため、日中に活動的な場面でのパフォーマンスを高めることにもなります。