バイデン米大統領選撤退で後継指名 カマラ・ハリス副大統領に「勝機」はあるのか?

公開日: 更新日:

カギは「フレッシュさ」の演出にあり

 歴史は繰り返すと言われる通り、今回も民主党候補は後塵を拝するのか。

 それとも歴史を覆すハリス逆転劇の目はあるのか。

「数ポイント差の大接戦ですから、ハリス氏に十分勝機があると言えます。トランプ氏はバイデン氏の年齢問題を批判してきましたが、20歳年下のハリス氏が出てきたことで、逆に高齢がトランプ氏のアキレス腱になってしまった。ハリス氏は『フレッシュさ』を演出できるかどうかがカギでしょう。初の女性・黒人・南アジア系の大統領が誕生するかもしれない期待感を支持につなげられるかどうか。政策面での弱さゆえに人気を集めているとは言い難いですが、見方を変えれば、伸びしろがあるということ。『確トラ』(確実にトランプ勝利)と判断するのは時期尚早です」(上智大教授・前嶋和弘氏=現代米国政治)

 ハリスが副大統領候補に誰を指名するのかも注目だ。ウィットマーと並べば正副大統領候補が初の「女性コンビ」になるし、同性愛者を公言しているブティジェッジを指名すれば「新しい民主党」のアピールになる。

 トランプが4つの刑事事件の訴追を受ける「犯罪者」であるのに対し、ハリスは「元検察官」。この構図も分かりやすい。

「9月10日に予定されている2回目のテレビ討論会がひとつのヤマ場です。恐らくトランプ氏は真実かどうか分からないことを言い募ると考えられますが、ハリス氏は冷静に対処するでしょう。僅差だけに、どちらが無党派層に好ましく映るか。見ものです」(前嶋和弘氏)

 バイデン陣営がかき集めた選挙資金はハリスが引き継ぐことになるため、資金面での心配もほぼない。批判が飛び交うキャンペーン合戦から目が離せない。

  ◇  ◇  ◇

 共和党候補に指名されたトランプ前大統領ですが、銃撃のトラウマでうつ病発症の恐れがあるとか。●関連記事【詳しく知る】は必読だ。

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース