日本の防衛に必要なのか? 陸自の都合に迎合し不要な戦車を大量調達
なぜ、使う見込みもない兵器を買うのか。
それは陸自の都合に迎合したためだ。
そのひとつは演習で必要だからである。エリート陸上自衛官の登竜門となる指揮幕僚課程は敵陸軍との内陸決戦のお稽古ばかりである。また陸自の演習も敵上陸軍との内陸決戦の繰り返しだ。しかも、成績や出世はその影響を受ける。だから、演習で役立つ最新の戦車や自走砲を本気で欲しがるのである。
もうひとつは組織防衛に必要だからである。陸自は病的にリストラを嫌う。今の戦車部隊と砲兵部隊をそのまま維持したい。部隊数、隊員数、指揮官以下のポストを減らしたくない。その理由からも戦車と自走砲の数を維持しようとしている。
どちらも一蹴すべき内容である。だから、戦車と自走砲の購入は抑制してきた。あの安倍政権ですら不必要として購入数は最低限とした。
それが防衛費増額で実現することになった。
予算消化に窮したためだ。考えなしに従来の2倍としたため防衛費は使い切れなくなった。それに困った防衛省は陸自の大量購入を許したのだ。