著者のコラム一覧
文谷数重元3等海佐・軍事研究家

1973年、埼玉県生まれ。早大大学院修了。元3等海佐・軍事研究家

日本の防衛に必要なのか? 陸自の都合に迎合し不要な戦車を大量調達

公開日: 更新日:

 日本の防衛に戦車や自走砲は必要だろうか。

 必須ではない。島国であり敵国と陸上国境で接していないからである。

 仮想敵国・中国との対立には役立たない。必要なのは軍艦と航空機だ。

 南西諸島の防衛にも向かない。重いうえ、狭い土地では活用も難しい。

 これは硫黄島の戦いや、それこそ沖縄本島の戦いが示すとおりである。戦車よりも陣地の充実が優先する。必要な大砲も、人力で運べる迫撃砲や洞窟に隠せる小さい牽引砲である。30トンの自走砲はいらない。

■役に立つのは本土決戦だけ

 役に立つのは本土決戦だけだ。それも内陸部での決戦に限定してよい。今となっては備える必要もない状況である。

 しかし、防衛省は大量調達を決定した。冷戦終結から不要不急としてきた戦車と自走砲の調達を再開する。来年度分として10式戦車と16式戦車と19式軽自走砲、別に歩兵戦闘車2種を加えて合計1200億円分を要求している。

■関連キーワード

最新の政治・社会記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「とんねるず」石橋貴明に“セクハラ”発覚の裏で…相方の木梨憲武からの壮絶“パワハラ”を後輩芸人が暴露

  2. 2

    今思えばゾッとする。僕は下調べせずPL学園に入学し、激しく後悔…寮生活は想像を絶した

  3. 3

    参院選で自民が目論む「石原伸晃外し」…東京選挙区の“目玉候補”に菊川怜、NPO女性代表の名前

  4. 4

    NiziU再始動の最大戦略は「ビジュ変」…大幅バージョンアップの“逆輸入”和製K-POPで韓国ブレークなるか?

  5. 5

    フジテレビ問題「有力な番組出演者」の石橋貴明が実名報道されて「U氏」は伏せたままの不条理

  1. 6

    サザン桑田佳祐の食道がん闘病秘話と今も語り継がれる「いとしのユウコ」伝説

  2. 7

    我が専大松戸の新1年生は「面白い素材」がゴロゴロ、チームの停滞ムードに光明が差した

  3. 8

    逆風フジテレビゆえ小泉今日子「続・続・最後から二番目の恋」に集まる期待…厳しい船出か、3度目のブームか

  4. 9

    新沼謙治さんが語り尽くした「鳩」へのこだわり「夢は広々とした土地で飼って暮らすこと」

  5. 10

    石橋貴明のセクハラ疑惑は「夕やけニャンニャン」時代からの筋金入り!中居正広氏との「フジ類似事案」