裏金選挙で落選の武田良太 「政治とカネ」で国会が大モメの最中に東京事務所を開設した狙い
1926万円の不記載で武田が国民有権者に厳しく指弾されたひとりであれば、この時期、派手な政治的動きは厳に慎むべきところだが、さにあらず。
武田事務所は国会に近い、衆院議員宿舎(東京都港区)に隣接する高級マンションの一室だが、前出の秘書はその意図を次のように裏読みする。
「武田さんは親分の二階(俊博)さん同様、潤沢な政治資金にモノをいわせ、与野党議員を手なずけ、出世の階段を駆け上がってきた人ですからね。バッジを失ったとはいえ、自分が毒まんじゅうを食わせた議員や官僚にニラミを利かせ、政治力に衰えがないことを誇示することで現職時代と変わらぬ集客(陳情)力、集金力を維持したい考えなんでしょう。その意味では過去に小沢一郎をはじめ名だたる大物政治家の事務所があったマンションでもあり、ハッタリをかますには絶好のロケーションですよ」
ちなみに武田が2023年に集めた資金は2億円を優に超え、自民党内で断トツの資金力を見せつけている。この年、自身の政治資金パーティーの挨拶で「パーティーは政治家にとって重要な政治活動のひとつだ」と、うそぶいてもいた。政治資金規正法の改正に向けた自民党の本気度が問われよう。(特命記者X)