裏金選挙で落選の武田良太 「政治とカネ」で国会が大モメの最中に東京事務所を開設した狙い
先の衆院選(福岡11区)で議席を失った旧二階派事務総長の武田良太元総務大臣(56)が、9日付で東京事務所を開設した。
〈今回の選挙結果を真摯に受け止め、深く反省し、原点に戻り、「ゼロからのスタート」を切る決意をしております。(中略)志や情熱はこれからもかわりません〉
かねて武田と親交ある自民党議員に届いた案内状には、こんな文言がしたためられていた。
今回、「裏金事件」の逆風を受けてのまさかの落選だったが、早くも次期衆院選への出馬に強い意欲を示したものだ。
「でも、政治とカネの問題で改正案が揉まれている時だからタイミングが悪いよね。今はおとなしく、地元に張り付いておわび行脚をやっていた方が本人のためだし、党のためでもあるんだけど」
同じく案内状を受け取った自民党議員の秘書はこう言った。
折しも国会は最大の懸案だった“103万円の壁”を巡り、政府与党と国民民主党の合意を受け、週明け17日にも今年度補正予算が成立する運びだ。残る焦点は先の衆院選で連立与党を過半数割れに追い込んだ自民党派閥裏金事件に端を発した政治資金規正法関連法案の扱い。来夏に参院選を控え、与野党の駆け引きは一段と激しさを増す終盤国会である。