バントシフト練習で露呈…松井裕は「牽制」と「捕球動作」にも難あり
田中(ヤンキース)や涌井(ロッテ)ら、全国区の強豪校出身選手は高校時代から、牽制やフィールディングを徹底的に叩き込まれる。甲子園で勝ち抜くためには必要不可欠だからで、だからこそ、高卒1年目から一軍で投げることが出来たのだ。
牽制のフォーム修正にしても、容易ではない。佐藤投手コーチは、「最初に見た時から注意はしていた。阿波野よりひどい」と言った。阿波野とは、現巨人の阿波野秀幸二軍投手コーチ。89年に近鉄で最多勝(19勝)を獲得したものの、翌90年からボークの判定が厳しくなると、故障もあって成績が急下降した。
松井裕もボークを連発すれば、それがトラウマになりかねない。星野監督が「よく殺す(ボークを取る)審判は、殺そうと思って見ているからな」と言うように、牽制下手が知れ渡れば、審判だってより注意して松井裕の右足に注目するだろう。
「改善しなきゃいけません。(今の投げ方に)慣れてしまっているので、次から気を付けます」
と話した松井裕。いくらプロをうならせるボールを投げられても、それだけで食っていけるほど甘い世界ではない。