楽天入団決定 松井裕樹の不安は「カラダ」より「心」
その「青写真」がアダになりかねない。
28日、楽天から1位指名された松井裕樹(18=桐光学園)が川崎市内のホテルで入団交渉。契約金1億円、年俸1500万円、出来高5000万円の最高条件で入団となった。背番号は「1」。これは松井自身が希望したものだ。
ただ、気がかりなことがある。松井には「1年目からバリバリやってやろう!」という意気込みがない。この日も「新人合同自主トレでケガをしないよう、トレーニングを頑張りたい」と話していた。松井はドラフト当日も、「開幕一軍? その気持ちはあるけど、まだまだだと思う。まずは体づくり」と言っている。
ある球界OBは「堅実に聞こえるが、そうではない」とこう続ける。
「仮に松井が体力不足だろうと、『1年目は体づくりを中心にじっくりやろう』なんて思うのは間違い。プロ野球は一年一年が勝負の年。他人を蹴落としてでもチャンスを掴もうとするやつらがごろごろいる。1年目から死ぬ気でやらないと、どんどん置いていかれる。来季、松井よりも知名度のある即戦力が入団してくる可能性もあるわけだから」
松井は現在、楽天からもらった所属選手のオフ用メニューを参考に、学校で同じ3年生と一緒に練習をしている。とはいえ、放課後の練習くらいで体力不足を補えるとも思えない。松井に必要なのは「カラダ」より、1年目から活躍しようという「野心」じゃないか。