課題を冷静に自覚 横浜・藤平が過去の“超高校級”と違う点
「ストレートが甘く入った。調子が悪いなりに抑えないといけない」
こう言って唇を噛んだのは、高校日本代表の藤平尚真(横浜)。
26日に行われた立大との練習試合に先発。今春リーグ2位に貢献した主力を外した立大相手に、3回5失点。初回には3番田中健(3年)に高めに浮いた直球を本塁打されるなど、最速152キロのドラ1候補としては、物足りない結果となったが、あくまで調整過程。185センチ、83キロと体格にも恵まれた右腕について、楽天の立花球団社長が「ドラフト1位で競合しても指名する価値がある」と手放しで評価するなど、複数球団が1位指名を検討している。
その藤平は高校入学時に「プロ入り」という目標を掲げていた。本人の意識も当然高い。甲子園大会中、今後の課題について質問すると、キッパリとこう言った。
「プロ入りすることができれば、先発完投できる投手になりたい。一番自信があるのはストレートですが、それと同じくらい自信のある変化球を2つは身に付けたい。2つとは何か? 自分の中ではスライダーとフォークです。でも今は、打者に対して全力で投げて空振りが取れるかどうか、あいまいな部分もある。そこを磨いていかないと、僕が目指すプロ野球ではなかなか活躍できないと思います」